石川郷土史学会は本年、創立73周年を迎えた郷土の歴史を学ぶ伝統ある団体です。
令和4(2022)年、会長職に県立図書館長からプロパーの会員が就任する新体制が執られることになり、会員一同、その歩みを停滞のないよう努力してきました。
新たに顧問として県七尾美術館長の東四柳史明氏をお迎えし、また会員としてそれぞれの研究領域で多大な業績を上げておられる多くの方々に入会していただきました。
従来の会員を合わせ、研究発表の陣容が整ったことにより、本会は革新、改革の軌道を歩み始めています。即ち、本年4月から月例研究発表会を毎回二人ずつ発表する体制に改めたこと、令和7年度から2年間、北國新聞文化センターと提携し二つの特別講座—「ふるさとの昭和100年」、「金沢城と兼六園」を開講しました。
さらに史跡などを探訪する「歴史散歩」100回を記念し県民大学校の単位認定講座として実施されます。本会はIT(情報技術)対応にも取り組み、ブログ「石川の郷土史」を発信し、いち早く研究発表などをお伝えしています。加えて本会の歩みと現在を知ってもらうため、「ホームページ」を開設しました。
その年の研究発表の集大成として世に問うのが「石川郷土史学会々誌」です。本年は第58号、新たな興隆期を迎えた本会の、投稿者の成果をご認識いただければ幸いです。
本会は、更なる発展のため、いずれは視野を県外まで広げて交流し、魅力ある持続性ある企画、発信を続けていきたいと思考しています。
会長 藏角利幸